カポエイラとは?

カポエイラはブラジル発祥の格闘技であり、格闘・音楽・ダンスなどの要素が盛り込まれた アフロ・ブラジル文化です。楽器隊を中心とした人の輪(ホーダ)の中で楽器と歌に合わせた二人一組で、まるで踊るように互いに多様な蹴り技を繰り出します。通常の格闘技と違い勝敗はつけず、ゲーム(ジョーゴ)のなかで相手との駆け引きを楽しむ遊び的要素も含まれています。
カポエイラの輪の集い(Roda de Capoeira)は、老若男女が参加し、動作・歌・楽器演奏を通じて、地域社会・グループ・個人間の尊重や社会的統合が促進される点において高く評価され、2014年11月ユネスコの無形世界遺産に登録されました。

歴史
カポエイラの始まり

16世紀前半、奴隷としてアフリカからブラジルに連れてこられた黒人たちが、支配者の虐待から自分の身を守るための護身術・格闘技として生み出したのが始まりです。格闘の練習をカモフラージュするために、踊るように見せかけながら行っていたとされています。しかし、これには諸説あり、もともとは奴隷たちが過酷な労働の合間に仲間同士でふざけあう遊びとして行っていたものが、護身・格闘術として用いられたともいわれています。
アフリカから連行される際、何一つ持って行くことが許されなかった黒人奴隷たちですが、彼らの心の中には故郷の音楽・ダンス・儀式・宗教などが常に潜在していました。奴隷居住区(センザ-ラ)にはアフリカの様々な種族が生活を共にすることから、そこで異なる文化が混ざり合うようになりました。多種多様なダンス・音楽・儀式・宗教・戦い・遊びが混ざり合いカポエイラが生まれたのです。

音楽 & 楽器
カポエイラの歌と音楽

カポエイラを行う上できわめて重要な部分を占めるのが、歌と音楽の演奏です。

優れたカポエイリスタとは足技だけでなく歌や楽器、ホーダの儀礼的知識を十分に兼ねそろえた者を言います。

久保原信司 著:Vamos cantar câmara

楽器の並びや数は団体によって異なるため、ここでは当団体で使用している楽器について簡単に説明します。

ビリンバウ
Berimbau

Instrument Berimbau

カポエイラの中で一番重要な楽器。ビリーバという木の棒に、弦(アラーミ)となるピアノ線を張って弓のようにたわませ、そこに中をくり抜いたひょうたん(カバッサ)を取り付ける。カバッサの大きいものからグンガ・メジオ・ヴィオラと呼ぶ。右手に弦を叩くためのバチ(バケッタ)とアクセントをつけるためのカシシというツルで編んだような篭のようなものを持つ。左手に石を持ち、これを弦に付けたり離したりして音を変える。
当団体ではグンガの右手側にメジオ、ヴィオラの順に並ぶ。

アタバキ
Atabaque

Instrument Atabaque

見た目はコンガやジャンベに似ているが、こちらの方が大きくて重い。打面の皮の張力の調整はひも式とネジ式がある(写真はひも式)。
ビンバスタイル(純粋なヘジョナウスタイル)をとる団体では使用しない。カポエイラのイベント等で見られるマクレレではアタバキが主役となる。
1834年までのカポエイラのホーダではアタバキだけが使用されていたという説や20世紀初頭から使用され始めたという説がある。

パンデイロ
Pandeiro

Instrument Pandeiro

カポエイラで使用する楽器の中で最も認知度が高く多様性に富んだ楽器。
タンバリンによく似ているが、よく見るとジングルの向きがタンバリンとは反対である。なぜパンデイロが使われるようになったのかは不明。

アゴゴ
Agogo

Instrument Agogo

アフリカが起源とされ、ナゴ族の言葉でベルという意味である。
金属製が一般的だが、ふっくらとした音が出るカスターニャ(ナッツ)製もよく使われる。
アゴゴがあるとき、手拍子のリズムはアゴゴに重ねる。それ故にアゴゴの奏者は曲のリズムを決して間違えてはならない。

ヘコヘコ
Rego Rego

Instrument Reco Reco

洗濯板の溝のようなギザギザを彫った空洞になった木、例えば竹の節や細長いひょうたん、サトウキビを木の棒でこすって音を出す。
ヘコヘコ自体の起源は難しく、ホーダには近年になってから加えられたが、ほかの楽器の音に消される傾向などから使用しないグループも多い。

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